脇汗治療として病院で処方される薬とその費用とは?

薬局の薬剤師

 

脇汗が多すぎるという人にとって、皮膚科での治療は第一選択となります。

 

治療は基本的に医薬品を用いて行われるのですが、その際にどのような薬剤が用いられるかについては知らない人も多いのではないでしょうか。

 

脇汗治療の際に使用される薬剤と、処方時の費用について説明していきましょう。

 

こんな方法があったのか!脇汗を抑えるとっておき6つの方法とは?

 

脇汗治療で使用される薬

皮膚科で脇汗治療の際に使用される薬剤は、塩化アルミニウムとプロバンサインです。

 

塩化アルミニウムは市販の制汗剤などにも含まれているもので、脇の下に塗布することによって汗を減少させます。

 

プロバンサインは内服薬で、服用することで神経伝達物質であるアセチルコリンの働きを抑え、汗の分泌そのものを抑えてしまいます。

 

ただ、皮膚科の治療では十分な効果がないケースもあります。

 

その場合、心因性であることが分かっているケースでは、心療内科によって精神安定剤が処方されます。

 

心因性ではないのに症状が収まらないというケースでは、外科によってボトックス注射を受けることもあります。

 

脇の下に汗を止める薬剤を注射することで、より強い制汗効果をもたらすというわけです。

 

脇汗治療薬の「塩化アルミニウム」その効果と費用

上にも書きましたように、塩化アルミニウムは制汗剤にも含まれている成分ですが、その汗の止め方は意外と乱暴です。

 

汗腺に浸透することによって出口を塞いでしまい、汗が出ないようにしてしまうのです。このような強引な方法ですから、副作用があることも分かっています。

 

ひとつは、汗と塩化アルミニウムが反応することで塩酸を生成し、肌荒れの原因になってしまうことです。

 

もうひとつは、汗腺に汗がたまって水ぶくれのようになってしまうことです。

 

塩化アルミニウムの費用

皮膚科での塩化アルミニウム処方は、医療保険の適用対象外となっており、全額を支払うことになってしまいます。

 

このため、費用の方が医療機関によって異なっていますが、だいたい3000〜6000円といったところが相場だとされています。

 

脇汗治療薬の「プロバンサイン」その効果と費用

汗の分泌促進には、神経伝達物質であるアセチルコリンが関係していることが分かっています。

 

このアセチルコリンの働きを抑えることで汗腺の働きを抑制し、汗そのものを減らしてしまうのがプロバンサインです。

 

ただ、アセチルコリンには唾液や涙の分泌を促す働きもあるため、目や口の渇きという副作用が出る可能性があります。

 

排尿障害や便秘になることもあります。また、全身から汗が出にくくなるため体温調節機能が低下し、熱中症になりやすくなるという問題もあります。

 

プロバンサインの費用

アセチルコリンの処方は、基本的には医療保険が適用されます。1カ月分での自己負担は1000円前後です。個人での購入も可能ですが、費用面と上記の副作用を考えると、医療機関で処方してもらうべき薬剤だといえるでしょう。

 

精神安定剤の効果と費用

心因性多汗症の原因として考えられるのは、ストレスによる自律神経失調症です。

 

ストレスがかかると自律神経のうち交感神経の働きが活発になりますが、恒常的にストレスに晒されている状態では交感神経が興奮しっぱなしになってしまいます。

 

これによって自律神経のバランスが崩れてしまい、必要以上に汗をかくようになってしまうというわけです。

 

精神安定剤は、この交感神経の興奮を抑えることにより、副交感神経を活発にし、発汗を抑えるというものです。

 

心療内科では精神安定剤に加え、カウンセリングなどを行うことでストレスを緩和し、発汗量を減らしていきます。

 

精神安定剤の費用

精神安定剤の処方は、医療保険が適用されます。

 

比較的処方されることの多いデパスの場合、1回の診察で600円程度の費用が必要になってきます。

 

眠気やふらつきなどの副作用があるうえ、依存性もありますので、医師の指導をしっかりと守って服用すべき薬剤だといっていいでしょう。

 

ボトックスの効果と費用

ボトックスは食中毒の原因であるボツリヌス菌の毒素をもとにして作られた薬剤です。

 

毒素とはいっても治療用に調整してありますので、基本的に体に害はありません。

 

効果としては脇の下に注射することによってアセチルコリンの働きを抑え、汗を止めてしまうというものです。

 

上記のプロバンサインと似ていますが、注射のため局所的に効果が出るという違いがあります。

 

副作用については筋肉が動かなくなってしまうというものがありますが、これは注射の量を誤るという医療ミスによるものがほとんどで、基本的には心配いらないでしょう。

 

ボトックスの費用

ボトックス注射は、保険が適用になるケースとならないケースがあります。日常生活に支障が生じているかどうかなどを医師が判断したうえで、保険を適用するかどうかを決めます。

 

保険適用となった場合は2万〜3万円です。保険適用にならなかった場合には医療機関によって費用が異なるので一概にはいえませんが、5万〜10万円あたりが相場とされています。

 

まとめ

いかがでしたか?

 

脇汗の治療において病院で使用される薬は、いろいろな副作用があるのが実情です。

 

特に、塩化アルミニウムとプロバンサインについては即効性が強いので、人気が高い一方で「薬」ですので、副作用も気にしないといけません。

 

素人療法や技量の低い医療機関ではなく、技量の高い医療機関に処方してもらい、副作用が出たときに備えておくのがいいかもしれませんね。